誰でも簡単!相手の「本音」を引き出す、傾聴テクニック

「対話をしても、なんだか本音は聞けていない気がする」
「もっと深く相手の気持ちを知りたいけど、うまく聞き出せない」

日常の中で、こうしたモヤモヤを感じることはありませんか?
人との会話では、言葉だけでなく「その奥にある気持ちや本音」に触れることが、関係を深める鍵になります。とはいえ、どうすれば相手の心の声にたどり着けるのか、難しいと感じる方も多いかもしれません。

この記事では、「傾聴」という専門スキルをベースに、誰でも今日から使える本音を引き出す会話のポイントをわかりやすく紹介します。特別な訓練がなくてもできる、“問いかけ”や“聞き方”の工夫を通じて、相手の言葉の奥にある「本当の気持ち」を自然に引き出すためのヒントをお届けします。

「聴く」と「引き出す」は、別もの

まず最初に整理しておきたいのが、「聴くこと」と「引き出すこと」は同じではない、という点です。どれだけ丁寧に話を聞いていても、相手が心を閉じていたり、表面的な会話にとどまっていれば、本音には届きません。

傾聴というのは、心理カウンセラーやキャリアコンサルタントなど、専門職が使う正式な対人スキルでもあります。ただ相づちを打って聞くのではなく、「どう聴き」「どう問いかけ」「どう安心させるか」といった一連の関わり方を通じて、信頼関係を築きながら、相手が本音に近づけるようサポートしていく技術です。

日常会話においては、すべてを専門的に使う必要はありません。「引き出す」には「聴くだけでは不十分」「本音を引き出すには、“受け止め”と“問いかけ”の両方が必要」という視点をもっておくとよいです。

まずは「安心感」がないと、本音は出てこない

本音というのは、とても個人的で繊細なものです。信頼できる、否定されない、急かされない。そんな空気がなければ、相手は自分の内面を出そうとはできません。つまり、「話しやすい空気」があることが、すべての前提です。

では、安心感をつくるにはどうすればいいのか。大事なのは「聴く姿勢そのもの」です。

  • 相手の話に割り込まず、途中で判断しない
  • 否定せず「そうなんだね」と肯定的、共感的に話を受け止める
  • 沈黙があっても埋めようとせず、ゆっくりと待つ
  • 表情・声のトーン・うなずきで「ちゃんと聞いている」こと伝える

これらは一見地味ですが、「この人は安心できる」と相手が感じるためには不可欠な要素です。話し手は、見た目以上に「どう聴かれているか」に敏感です。

まずは、何を話すかではなく「どう聴くか」を整えることで、本音を「話してもいいかも」に変わります。

本音を引き出す「問いかけ」のテクニック

ある程度、相手が話しやすい状態になったら、そこから少しずつ「深く聴く」ステップに進みます。
そのときに大切なのが、【問いかけ(質問)】の仕方です。

ただし、ここで使うのは「詰問」や「アドバイス前提の質問」ではなく、相手の気持ちを深めるための、開かれた問いかけです。

例えば:

  • 「それって、どんなふうに感じたの?」
  • 「そう思ったきっかけって、あったのかな?」
  • 「それを話してくれたのって、何か理由があるの?」

こうした質問は、相手の感情や背景を探るきっかけになります。

一方で避けたいのは:

  • 「なぜ、そう思うの?」(責められているように感じさせる)
  • 「本当にそうなのか、相手に確認してみた?」(疑われているように感じる)
  • 「それって○○した方がよかったんじゃない?」(アドバイスの押しつけ)

質問はあくまで、「聞き出す」ためのツールではなく、「相手の思考や感情を、相手自身が深めていけるサポートする」ためのものです。
「聞き出す」ではなく、「寄り添って一緒に考える」。この意識があると、自然と質問のトーンも変わってきます。

本音を引き出す会話に必要なのは、「余白」

つい相手の話にすぐ反応して、「それならこうしたら?」とか「私もそうだった」と言いたくなることもあると思います。でも、そこをぐっとこらえることで、相手は自分の気持ちに集中できる時間ができます。

大切なのは、会話に「余白」を持たせることです。

人は、自分の中にある言葉にならない思いを整理する時間が必要です。沈黙もその一つですし、問いかけのあとに少し待つだけでも、相手の中で言葉が探されます。

また、相手が話している内容に「興味を向ける」ことも重要です。「え、それってどういうこと?」という純粋な好奇心が、自然な質問や表情につながり、相手の話を引き出す力になります。

本音というのは、無理やり引き出すものではありません。信頼と余白の中で、相手が「話してもいい」と思えたときに、自然に出てくるものです。

NG例に学ぶ:「引き出せない」聴き方とは?

最後に、ありがちな「引き出せない聞き方」の例をご紹介します。

  • 相手の話の途中で「でもさ」と遮ってしまう
  • 「それ、わかるよ」と共感のつもりが、話題を奪ってしまう
  • 「つまり、こういうことでしょ?」と要約しすぎてしまう
  • アドバイスを急ぎすぎて、相手がまだ整理しきれていない
  • 「本音を聞かせて?」と直球で聞いてしまい、警戒させてしまう

どれも、悪気があるわけではなく、「助けたい」「話を進めたい」という善意から出た行動です。ただ、それが結果として相手の気持ちを閉ざしてしまうことがある、という点に注意が必要です。

まとめ

傾聴は、「黙ってうなずいている」だけではなく、「相手が本音を話せるよう、安心感を与え、責めない問いかけを通じて相手の考えや心のうちを深める会話術」です。

本音を引き出すには、まず「話してもいい」と感じてもらうための安心感づくりが必要です。そして、相手の話を否定せず、ゆっくりと深めるような問いかけで、自然と心の内側が言葉になっていきます。

特別な資格や心理学の知識がなくても、今日からできることはたくさんあります。
まずは、「何を聞くか」よりも、「どう聴くか」「どう問いかけるか」に意識を向けてみるところから、始めてみてはいかがでしょうか。

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