起業したばかりの女性の中には、SNSだけを利用して情報発信をしている人も多いのではないでしょうか。
けれども、SNSはあくまで「つながり」を作るためのツールで、ビジネスを拡大したり、信頼を得たりするためには、ホームページが欠かせません。
またSNSは、突然使用できなくなったり、頻繁に仕様が変わったり、アカウントを乗っ取られたり、凍結されたりという問題も起こり得ます。
ホームページは、あなたのビジネスを本格的に広げるための「拠点」となり、あなたが誰のために何を提供するのかを明確に知ってもらうための重要な役割を果たします。
そこで今回は、なぜホームページが必要なのか、ホームページを制作する際には何に気を付けるべきか、そのポイントについて詳しくご紹介します。
なぜホームページが必要なのか？
特に女性起業家の場合、手軽に始められるSNSでの情報発信に特化している人も多いのではないでしょうか。しかし、ビジネスを成功に導くにはSNSだけでは十分ではありません。SNSはあくまで「つながり」を作るためのツールです。
あなたが提供する商品やサービスの本質や価値をしっかりと伝えるためには、その役割を果たす場所が必要になります。それがホームページです。
現代は、何事も「まずは検索」する時代。検索してみて公式なサイトが見当たらない場合、多くの人は、この会社大丈夫かな？と不安を感じます。つまり、ホームページがあるだけで顧客に信頼感を与え、ビジネスの拡大をサポートしてくれるわけです。なぜホームページが必要なのか、以下にその理由をいくつか挙げてみます。
あなたのビジネスの「信頼の証」になる
起業したばかりの段階では、「この人、本当に信頼できるの？」という疑念を持たれることが多いです。特にSNSや口コミだけでは、どうしてもプロフェッショナルな印象を与えるのが難しい場合もあります。情報の拡散や交流を重視するSNSでは個人の信頼を構築するには限界があり、表面的な印象にとどまりがちです。
その点、ホームページを作成し会社の情報や提供しているサービス詳細を公開していれば、お客様にしっかりと信頼感を与えることができます。事業理念や会社概要、サービス詳細などをしっかりと記載することで、「この人は本気でこの事業にとりくんでいるのだな」とお客様に感じてもらいやすくなります。
また、ホームページ上にお客様の声や実績を掲載することで、さらに信頼感が増し、競合他社と差別化を図ることができます。
あなたの「専門性」を明確に伝えられる
起業初期において特に重要なのは、他の競合と差別化を図り、自分の強みや専門性をしっかりと伝えることです。SNSでは短いメッセージや投稿がメインとなり、どうしても自分の専門性や強みを伝えるには限界があります。
短い投稿やストーリーでは、「何を得意としているのか」や「他の競合とどう違うのか」を十分に説明することが難しいことが多いです。
ホームページなら、サービス紹介ページや自己紹介ページを通じて、自分の専門性をじっくりと詳細に伝えることが可能です。どのような経験や知識があり、それをどのようにお客様に役立てているのかを丁寧に説明することで、お客様は「この人にお願いしたい」と自然に納得することができ、信頼感が高まります。
顧客に「正確な情報」を提供できる
ビジネスが進むにつれて、お客様が求める情報も増えていきます。SNSは日々の更新や投稿に追われるため、どうしても重要な情報が埋もれてしまったり、お客様が必要としている情報を十分に伝えきれないことが多くあります。
また、SNSでは、情報の拡散力は高いものの、特定のお客様にとっては探しづらいという面もあります。
ホームページでは、料金体系やサービスの詳細、利用規約、FAQなどを一元的に整理して提供できます。これによって、お客様は自分が知りたい情報を簡単に得ることができ、迷うことなくスムーズに理解することができます。正確な情報提供を通じてお客様の不安を解消し、購入や契約への道をスムーズに進めることができるため、あなたのビジネスを強力にサポートしてくれます。
新たな顧客層に「見つけてもらう機会」を増やす
SNSの範囲は、あくまでフォロワーや友達を中心に情報を届けることに限られています。そのため、お客様の層や身近なネットワークを超えて新しいお客様にリーチするには限界があります。検索エンジンを活用して、特定のキーワードで検索した人に見つけてもらうためには、ホームページが大きな役割を果たします。
Google検索を通じて、あなたのビジネスに関連するキーワードを検索している人々に、あなたのサービスを届けるチャンスが広がります。例えば、地域密着型のビジネスや特定の専門性を持つサービスなど、ニッチな分野に特化している場合、検索エンジンを最適化することで新たな顧客層にアクセスできる可能性が高まります。
このようにホームページは、新しい市場にあなたを紹介するための「入り口」となり、お客様を引き寄せる重要な手段になります。
売上や仕事の「チャンス」を逃さない
お客様がサービスに興味を持った時、その瞬間に素早くアクションを起こせる環境を提供することが成功への近道です。SNSでのDMやコメント機能を通じてお客様と連絡を取ることも可能ですが、手間がかかり、途中でお客様がそのまま離れてしまう可能性があります。
特に、サービス内容に対する興味があるだけでは実際のアクションに移すのが面倒だと感じる人も多いため、適切なタイミングで素早く対応することが重要です。
ホームページでは専用の問い合わせフォームや予約機能を設置することができるので、お客様は「今すぐにでも行動したい」と思ったタイミングで簡単にアクションを起こせます。
また、オンラインショップや決済機能を組み込むことで、24時間いつでもサービスを提供できる「自動営業システム」を構築することも可能です。これにより、商談や契約の機会を逃さず、売上の最大化を図ることができます。
ホームページ制作で注意すべき5つのポイント
1. できるだけお金をかけないこと
起業したばかりのとき、ホームページを作るにあたって最も注意すべき点は「お金をかけすぎないこと」です。
現在は無料または低コストでホームページを作成できるツールが豊富にあります。たとえば、Canva、Wix、Jimdoなどは、専門的なスキルがなくても簡単に使えるプラットフォームです。特にCanvaは、デザイン初心者にもわかりやすく無料プランでも十分な機能を利用できます。また、独自ドメインや有料プランは事業が軌道に乗った段階で検討すれば問題ありません。
多くの人は、「プロに依頼すれば、クオリティの高いものができる」と考えがちですが、高額な依頼費用を払っても、それが必ずしもお客様の獲得に直結するとは限りません。むしろ、起業初期は「必要最低限の情報を伝えるシンプルなホームページ」でも十分に効果を発揮します。無理をせず、手軽にスタートできる方法を選びましょう。
2. 必要最低限の情報に絞る
初めてホームページを制作する人が陥りがちなのが、ホームページにすべての情報を詰め込もうとすることです。けれども、訪問者は短時間で必要な情報を探すため、情報が多すぎると逆に混乱してしまいます。
最初の段階では、「誰に」「何を提供しているのか」「どうやって連絡を取るのか」が明確に伝わる内容に絞ることが重要です。
具体的には、以下の3点を明確にするだけで十分です
- 自分が提供するサービスの内容（例：「女性向け起業コンサルティング」）
- サービスを受けることで得られるメリット（例：「起業準備がスムーズになる」）
- 訪問者が次に取るべき行動（例：「無料相談を申し込む」ボタンを目立つ位置に配置）
あなたのサイトの訪問者にとっては、明確で簡潔な情報が最も魅力的です。いきなり多くのページを作るのではなく、トップページと簡単なサービス案内ページだけでも、目的は十分です。必要なことだけをシンプルに伝えるサイトづくりを目指しましょう。
3. スマホ対応を優先する
多くの人がスマートフォンからホームページを閲覧する現代、スマホ対応（モバイルフレンドリー）のホームページは必須です。スマホで表示が崩れていたり、文字が読みにくかったりすると、訪問者はすぐに離脱してしまいます。そのため、ホームページ制作時にはスマホでの表示を必ず確認し、スマホでも使いやすいデザインを採用しましょう。
レスポンシブデザイン（画面サイズに応じて自動で調整されるデザイン）は、現在ほとんどのホームページ作成ツールで標準搭載されています。これを利用することで、特別な技術がなくてもスマホ対応を実現できます。また、スマホでの閲覧時には、次のような点に注意してください。
- 文字の大きさ：小さすぎる文字は読みにくい
- ボタンの配置：タップしやすい大きさと間隔を確保する
- 読み込み速度：画像を圧縮し、ページの表示が遅くならないようにする
サイト訪問者の多くがスマホからアクセスすることを想定し、パソコンだけでなくスマホでも快適に見られるサイト作りを心がけましょう。
4. 時間と労力をかけすぎないこと
初めてサイトを作るときにやりがちなのが、ホームページ制作に時間と労力をかけすぎてしまうことです。特に起業初期は、顧客の獲得やサービスの改善、マーケティング活動など、やるべきことがたくさんあります。そのため、ホームページ制作においては「最小限の時間」で取り組むことがお勧めです。
例えば、デザインや機能にこだわりすぎると、制作が遅れるだけでなく、完成したころには事業の方向性が変わっていることもあります。最初の段階では「完成度よりもスピード」を重視し、後から改善を重ねていくという考え方を持つとよいと思います。
ホームページは作って終わりではなく、運用しながら内容を更新していくものなので、最初から完璧を求めず「まずは公開する」というマインドで進めましょう。
5. 訪問者の視点を忘れないこと
ホームページは「自分が伝えたいこと」だけを載せる場所ではありません。訪問者が何を求めているのか、どんな情報を知りたいかを考えることが重要です。特に、以下の3点を意識してみてください。
- 訪問者が欲しい情報を簡単に見つけられるようにする
- 情報を読みやすく整理する（箇条書きや見出しを使う）
- 行動を促すボタン（CTA）を目立つ場所に配置する
例えば、サイト訪問者が「このサービスを受けてみたい」と思ったときに、すぐに問い合わせフォームや申し込みボタンが見つからないと、その場で離脱してしまう可能性があります。また、専門用語を多用せず、シンプルでわかりやすい言葉を使うことも大切です。サイト訪問者が「自分のためのサイトだ」と感じられる構成を目指しましょう。
まとめ
起業初期のホームページ制作は、「お金をかけず、必要最低限の情報で始める」ことが成功への第一歩です。シンプルかつ訪問者目線での工夫を重ねれば、短期間でも効果的なサイトを作ることができます。焦らず、まずはシンプルでよいので、あなた自身の事業の信頼性を得るためにも、出来るだけ早くホームページを制作し、お客様をお迎えする準備を整えておきましょう。
いかがでしたか。
今回は、なぜ起業した後にホームページが必要なのか、ホームページを制作する際に気をつけるべきポイントについてご紹介しました。
この記事が、これから起業したい人、すでに起業しているけれど、まだホームページを作っていない人の役に立てば嬉しいです。
ホームページの制作についてのご質問やご相談は、以下より気軽にお問合せください。