【女性のキャリア選択】正解は1つじゃない。今の価値観で選べばOK!

結婚や出産・育児などのライフイベントがある「女性のキャリア」については、どんなふうに考えたらよいですか?

今回は、このような質問にお答えしてみます。

「女性のキャリア」の考え方については、時代とともに常に変化しています。そこで今回は、女性のキャリアに関する考え方の変化や、具体的な選択肢、選び方などをご紹介します。

私がキャリアコンサルタントとして学んだ「キャリア理論」や、これまでに読んだことがある沢山の「キャリア関連の本」、そして実際に私が目にしてきた女性たちの事例をもとに、私の考えを整理してみましたので参考にしてみてください。

女性のキャリアの考え方は、常に変化している

まず、女性に限らず「自分のキャリア」について考えるときに大事なことは、

「生き方、働き方は、自分の力だけでは、コントロールできない」

ということです。

例えば、

・社会の変化、環境の変化、組織の変化
・就職先の経営事情、家庭の事情、自然災害の影響
・自分自身の価値観の変化

など、多くの影響を受け、女性キャリアの考え方は時代とともに常に変化し続けています。

ひと昔前は、女性のキャリアの考え方として、結婚したら「専業主婦」になることが一般的でした。けれども今の時代は、経済的な理由もあり「共働き」をする女性が多くみられるようになりました。

働き方においても「在宅ワーク」「副業」「複業」「起業」のように、以前にくらべて選択肢がかなり増えました。女性であっても「役職に就く」という道も得られるようになりました。

環境の変化も早く、電子化、デジタル化、無人化などテクノロジーの進化により、人間を必要としない仕事が増え、今後も「無人化」はどんどん進んでいきます。

また時代背景やとりまく環境だけではなく、私たち自身の「価値観」も多様化したり、年齢や状況の変化に伴い、キャリアに関する考え方は変っていきます。

家庭をもったこと、子どもが生まれたこと、親の介護が必要になったこと、これらによっても女性のキャリアは変化します。

このように、「女性のキャリア」に対する考え方は、「時代背景」や「取り巻く社会環境」、加えて「自分の価値観やその時々の状況」を踏まえた流動的なものなのです。

女性のキャリアの考え方は、時代とともに変化するものであり、自分の価値観や個人の状況も変化していくので、「唯一無二の正解」はなく、通過点として「その時代の一般的な考え方」「その時の自分の考え方」がある、ということです。

女性のキャリア構築における典型的な「4つの型」

女性に限ったことではありませんが、キャリア構築、キャリアデザイン、キャリアプラン、キャリア形成など、言葉は様々ありますが、「女性のキャリアの辿り方」は、いくつかの「型」に分類することができます。

私が最初に目にした「型」は、2002年に発行された『働くひとのためのキャリア・デザイン』という本の中に書かれていた、

「川下り型」
「山登り型」

という、2種類のキャリアの考え方です。

ほとんどの女性が無意識に歩んでいるキャリアが、「川下り型」のキャリアです。

女性に多い「川下り型」のキャリアとは、明確なゴールはなく、配属された仕事、偶然の出会いなど流れに身を任せてキャリアを築いていくパターンです。

一方、夢や目標、なりたい自分が明確な女性が歩むのが、「山登り型」のキャリアです。

山登り型のキャリアを歩む女性には二通りあると思っていて、1つは、無意識に「山登り型」を選択している女性。もう1つは、意識的に「川下り型」を避け、「山登り型」を自ら選んでいる女性。

「川下り型」「山登り型」、この2つの「キャリアの考え方」は、古くからある考え方になります。

そして、近年のキャリアの考え方には、以下のような2つの「型」も新たに出てきました。

マルチ型(乗り換え型)」
「スラッシュ型(複数型)

好きなことを仕事にして生きていくのが、「マルチ・ポテンシャライト型」のキャリアです。

この「マルチ・ポテンシャライト」は、TEDトーク「天職が見つからない人がいるのはどうしてでしょう?」で話題になったエミリー・ワプニックさんの理論で、「好きなことを次々と仕事にして一生食べていく」というキャリア選択の考え方です。

日本には「手に職をつける」という言葉がある通り、1つのことを極める”職人的”なキャリアが評価される傾向もありますが、強みや才能は1つではない、複数の才能を次々に活かして生きていくのがこのタイプです。

マーケター、コーチ、切り絵作家、コスメブランド立ち上げなど、なりたいすべてのものになる新しい働き方が「マルチ型」のキャリア選択です。

飽きやすい性格の人、マルチな才能を持つ人にオススメの働き方ですが、なりたい気持ちがそれほど強くない場合、どれも職業にはできず、中途半端に終わってしまう可能性もあります。

最後は複数の肩書をもつ、「スラッシュ・キャリア型」のキャリアです。

「スラッシュ・キャリア」は、2007年にアメリカのジャーナリストMarci Alboher氏が著書で生み出した言葉で、複数の肩書や仕事によってキャリアを形成していくという考え方です。

近年では、正社員として企業に勤める人でも「副業」をもっていたり、企業に属さずフリーランスとして働く人が増えたり、働き方が多様化しています。

その1つのキャリア選択が、この「スラッシュ・キャリア」です。

「キャリアコンサルタント/WEBライター/イベントディレクター」のように、複数の仕事を「/(スラッシュ)」で区切ることから、「スラッシャー」「スラッシュワーカー」などとも呼ばれます。

複数の仕事を同時に走らせる働き方が「スラッシュ・キャリア」の人たちの特徴です。これから日本でも増えてくるのが、このキャリア選択ではないでしょうか。

このように、女性のキャリア構築、キャリアデザイン、キャリアプランの考えは1つではなく、いろんなパターンがあります。

また、一生の中で「1つのキャリアタイプしか選べない」というわけではなく、その時々でキャリアの「型」を変えることができます。

ちなみに、私はというと、最初は「川下り型」で人事、総務を経験。その後、20代後半から「やりたいこと」「なりたいもの」が次々にでてきたため「マルチ・ポテンシャライト型」に(当時、このような考えはなかったので無意識ですが)

現在は、一通りやりたいことを実現したので、経験した仕事の中から複数の仕事を同時並行で走らせる「スラッシュ型」になりました。

キャリア選択に正解不正解はありませんので、あなた自身がどんなキャリアを選択したいかです。

最後にもう1つ、「自分で意識的にキャリアを選択しない」という人生もあります。
たまたま就いた仕事、今の仕事に、毎日何事もなく取り組むことも、とても素敵な人生だと思います。

女性のキャリアの考え方で、大切なこと

最後に、女性のキャリアの考え方において大切なことをまとめておきたいと思います。

・女性のキャリアの考え方は、時代とともに常に変化する
・自分自身の価値観や状況、ライフイベントによっても変化する
・女性の生き方・働き方に優劣はない。自分が望む「生き方/働き方」があるだけ
・女性が「キャリアプラン」を立てるか、立てないかも自由。立てなくてもOK
・誰もが迷ったり、悩んだり、後悔したりしながらキャリアを軌道修正していく
・どんな選択肢があるのかを知ったうえで、自分が納得するキャリアを選択する
・大切なのは、情報収取や他人のアドバイスを得ても、最終的に自分で選択すること

以上、今回は「女性のキャリア」の考え方について、これまで学んだキャリアの専門家の理論をもとに、私なりの考えについてまとめてみました。

この記事が、キャリアを模索している方にとって少しでも参考になればうれしいです。

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